OCAMI(大阪公立大学数学研究所)2022年度共同利用・共同研究の一環として, 名古屋大学の中西 知樹先生をお招きして勉強会を開催します.
講演者
中西 知樹 (名古屋大学)
タイトル
団散乱図入門
日程
- 2022年10月12日(水) 16:30–18:00,
- 2022年10月13日(木) 10:00–11:30,13:30–15:00,15:30–17:00
(時間は前後する可能性もあります)
場所
大阪公立大学 I-siteなんば C1 にてハイブリッド開催
アブストラクト
団代数(cluster algebra)はFomin-Zelevinskyにより2000年ごろに導入された代数的組合せ論的構造である。Gross-Hacking-Keel-Kontsevich(GHKK)は、ホモロジカルミラー対称性の研究において導入された散乱図(scattering diagram)あるいは壁越え構造(wall-crossing structure)の手法を用いて、2014年ごろに団代数理論におけるいくつかの懸案の予想を証明した。その証明の核心は、団散乱図(cluster scattering diagram)という代数的幾何的対象の導入と、団代数の基盤構造である団パターンが団散乱図に包含されるという事実であった。これにより、団代数理論は大きく前進し新たな局面に入った。本講演では、団散乱図に関する基礎事項について予備知識を仮定せず一から解説する。特に、GHKKでは陰に隠れている二重対数元(dilogarithm element)と五角関係式(pentagon relation)の役割に焦点を当てる。
参考文献
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M. Gross, P. Hacking, S. Keel, and M. Kontsevich, Canonical bases for cluster algebras, J. Amer. Math. Soc. 31 (2018), 497–608; arXiv:1411.1394 [math.AG].
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T. Nakanishi, Cluster algebras and scattering diagrams, (preliminary draft for the forthcoming monograph)
- Part I. Basics in cluster algebras. arXiv:2201.11371, v2:82 pages.
- Part II. Cluster patterns and scattering diagrams, arXiv:2103.16309, v4:83 pages.
- Part III. Cluster scattering diagrams, arXiv:2111.00800, v4:108 pages.
資料
参加登録について
開催はオンラインと対面の両方で行いたいと思います。 オンライン参加をご希望の方は以下からご登録お願い致します。 なお本ワークショップでは、参加者名簿を作成しています。作成した名簿は大阪公立大学数学研究所(OCAMI)に保管され、匿名化されたデータは文科省等の公的機関に提出されます。 ご協力頂ける方は登録時の「Ocamiへの情報提供に同意する」の項目で「はい」を選択して下さい。
https://omu-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tJ0qcuqrrzwuEtZPSbqhkKSjpTaPAP187mQW
また対面参加の会場は大阪公立大学 I-siteなんば C1 となります。 対面での参加をご希望の方は preprojective2022@gmail.com に
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